若く元気なコンディションのためには、胃腸の働きを整え、食物を効率よくエネルギーに変え、新鮮な酸素を全身に送り出すというサイクルが正しく機能されていることが必要です。
東洋医学ではこの食物から得られるエネルギーと、新鮮な酸素が合わさり、身体にみなぎるエネルギーがめぐっている状態が理想的とされています。
また、老化は全て腎（東洋医学での五臓六腑の腎）の衰えからくると考えられています。
つまり老化は、脳や骨を始めとする身体全体の免疫力などの働きの要である、腎の力が影響しているのです。
従って、老化予防は脾胃を健やかにし、肝臓の働きを活性化させ腎を補う事が不可欠です。
さらに、脳の老化防止にも気や血のめぐりが深く関係しています。
これらを踏まえ、老化防止に作用する、ツボ療法をご紹介しましょう。

代表的なツボには、足三里、湧泉、腎兪、健脳があります。

【足三里（あしさんり）】

身体全体の気血の流れをよくする働きで若さと元気に効果のあるツボで、膝の皿の下、靭帯の外側にあるくぼみから指幅4本分にあります。
体調不良や夏バテ、身体の水分代謝をよくして浮腫などの他、消化器疾患全般、下肢運動器疾患によく用いられます。
ツボの上下をゴルフボールなどでコロコロ転がし刺激すると良いでしょう。
また、市販の温灸も効果があります。

【湧泉（ゆうせん）】

文字通り「元気がどんどん湧き出る」足裏のツボの中でも特に重要なツボで、足指を内側に曲げた時に足裏の上の方にできるくぼみのところ２指と３指の間、土踏まずの上あたりです。
全身の疲労回復や足の疲れにも効果的です。
やはり、市販の温灸も効果があります。

【腎兪（じんゆ）】

腎の働きを促すツボで、へその高さで、腰に手を置いて、親指が届いたところにあります。
肝臓の働きを促し、老化や疲労、健忘の予防になります。

【健脳（けんのう）】

脳の老化に効果的なツボで、後頭骨の下のフチ（首筋の中央を下から上にたどると突き当たる骨のきわ）から、指幅1本分ほど下で、太い首筋の左右にあり、ズーンと軽い痛みがあります。
頭部の血行促進により、白髪の予防にもなります。

「老化防止」の健康習慣として、気軽に試してみてください。
温灸は、市販のお灸で気軽に出来ます。
＊ 熱くなったら我慢せず早めに取り外しましょう。
＊ くれぐれも、火傷には注意しましょう。