PTSD 心的外傷後ストレス障害
交通事故による精神的症状について 2)
交通事故による精神的症状がどのように発症するのかを、急性期と慢性期に分けて、まとめてみました。
急性期にみられる症状
1)麻痺・ショック・解離
事故直後、被害者には、現実とは思えないような感覚や悪い夢を見ているようで信じられないという感覚を持つ人が多くいます。
これは、あまりのショックな出来事に、感覚や感情が麻痺するために起こる、「解離」と呼ばれる精神状態です。
・事故時の時間感覚の変化(ゆっくり、または早く感じられる)
・夢のような現実でない感覚
・現場の状況から浮き上がっているような感覚
・空白の時間がある
・自動操縦のように行動している
・自分の身体から切り離された感覚
・混乱していて起こったことが理解できない
・身体にケガを負っても、痛みを感じない
2)恐怖感
恐怖とともに動悸、呼吸が速くなる、手足の冷え、冷や汗など、交感神経系の興奮状態から起こる症状。
3)抑うつ
事故によって、身体の一部や健康、車、順調な社会生活などが失われたことに対して起こる、抑うつ状態。
4)高揚
まれに見られる症状で、重大な事故から助かったという安堵感から、高揚した状態になり、驚異的な痛みの耐性を示すこともある。
5)怒り
被害者が、加害者に対してだけでなく、救援者や家族など周囲の人たちに怒りを向けてしまう症状。
6)無力感
自分のコントロール感を失い、自分ではどうすることもできないというような、無力感におかれる。
7)罪悪感、自責感
事故に対して、自分に責任がある場合やない場合でも、自分に責任があると強く思い、自分を責めてしまう状態。
8)焦燥感
事故によって、神経が興奮することや身内の回復や保障などが思うようにいかないことで、イライラ感がつのりストレス過剰な状態。
9)知覚・感覚の変化
時間の感覚や事故の記憶が断片的に失われたりするなど、認知の歪みが生じる状態。
その他にも、「睡眠傷害」「フラッシュバック」「過覚醒」など、自律神経のバランスの乱れを引きおこしている状態や、「回避行動」「アルコール依存」など、ストレス状態が引き起こすものなど、さまざまな症状が確認されています。
つづいて、慢性期に見られる症状についてみていきましょう。
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