整形外科と接骨院は何が違う？
整形外科と接骨院の違い（４）
■カイロプラクティックと接骨院の違い
＜カイロプラクティックとは＞
カイロプラクティックは手技を使って背骨・骨盤などの矯正を行なうもので、整体の一流派に位置づけられます。創始者は19世紀後半のアメリカ人ダニエル・デビッド・パーマーで、「病気の原因は背骨のゆがみにあり、それを矯正すれば病気は治る」という考え方に基づく手技の施療方法を考案しました。ギリシア語でカイロは「手」、プラクティクティクスは「技」という意味です。
背骨、骨盤のゆがみを治すことで、筋肉・神経・内臓のはたらきに良い影響を与えて自然治癒力を高めるのが、カイロプラクティックの基本的な考え方です。
日本には日本カイロプラクティック連合会、日本カイロプラクティック協同組合連合会などの団体があります。いずれも任意団体ですが、外国ではアメリカ、EU諸国などの40か国で法制化されて公的資格が認められています。世界保健機関 (WHO) は、2005年にカイロプラクティックを代替医療として位置づけ「カイロプラクティックの教育と安全性に関するWHOガイドライン（指針）」を発表しています。
施術者の名称は団体によってセラピストとかカイロプラクターなどがあり統一されていません。カイロプラクティックは背骨に力を加える施術を行なうので、技術の未熟なものが行うと危険です。各団体はカイロプラクティックの法制化を目指していますが、業界が統一されていないので困難な状況です。
＜接骨院との違い＞
接骨院・整骨院で施療を行なう柔道修復師は国家資格で、この試験を受けるためには3年間学校または養成所で知識・技術を習得しなければなりません。
カイロプラクターまたはセラピストは民間の任意団体がそれぞれの基準で認定したもので、公的な資格ではありません。
接骨院ではケガの治療で健康保険を使えますが、カイロプラクティックの施療所では使えません。また、接骨院の施療は交通事故の自賠責保険が適用されますが、カイロプラクティックの施療には適用されません。
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